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清水建設が「Automation Anywhere Enterprise A2019」と 「RPA運用支援クラウドサービス」を導入して全社展開へ

2020/12/22 ニュース, 導入事例



 日立ソリューションズとオートメーション・エニウェア・ジャパンは22日、大手総合建設会社の清水建設に「RPA運用支援クラウドサービス」とサーバー型RPA製品「Automation Anywhere Enterprise A2019」を導入し、11月4日から全社でRPAを活用するシステムを稼働したと発表した。これにより複数のRPA製品を統合し、ロボットを共有、管理コストを低減し、ガバナンスも強化されたという。

複数のRPA製品利用から全社標準のRPA製品利用へ

 清水建設ではこれまで、部門ごとにさまざまなベンダーのRPA製品を導入しており、管理コストの増加やロボット開発ノウハウの分散、セキュリティリスクなどへの対策が課題だった。「Automation Anywhere Enterprise A2019」の大規模な活用における管理機能と、日立ソリューションズの導入・運用ノウハウを適用した「RPA運用支援クラウドサービス」を導入することで解決を図る。

 清水建設は新システムによって、全社でのロボットの利用状況や開発状況、運用スケジュールなどを可視化できるようになったという。社内に専任チームを設置し、ロボットの開発プロセスや運用ルールを標準化することで、管理コストの低減とガバナンスの強化を図るとともに、開発済みロボット、および開発時FAQの共有、ロボット用部品の共通化を進めるなど開発の効率化も図るという。

RPA推進チーム設置、開発プロセス標準化、RPA運用のポータルサイト構築により効率化を実現

 デジタル推進戦略室を中心に「RPA推進チーム」を設置し、また、開発環境と本番環境をそれぞれ用意し、ワークフローでユーザー部門による利用申請を受け付けるなど、開発プロセスの標準化を実現した。さらに、全社でのロボットの利用用途や開発状況、運用スケジュールが可視化され、センターで効率よく管理できるようになった。あわせて、「RPA運用支援クラウドサービス」を利用し、開発プロセスの運用ルールやロボットのサンプル、開発時のFAQなどを全社で情報共有することができるポータルサイトを構築した。

 清水建設は全社標準のRPA製品を「Automation Anywhere Enterprise A2019」にし、単純作業やデータ作成・集計作業などの間接業務の15%を自動化する計画だ。さらに、海外拠点やグループ会社に対しても業務自動化を促進するという。