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業務プロセスの簡素化:インテリジェント オートメーションがビジネス課題を解決する手段になる

2020/07/29 コラム



さまざまな分野で活用が期待されている AI は、RPA と組み合わせても、人の脳と同じような働きができるようになりつつある。これに伴い、AI を搭載した RPA がインテリジェント オートメーションと呼ばれ、経営者がビジネス課題を解決する手段となり、ビジネスの成長をより加速させるのに役立つ存在になってきた。

調査では、AI が世界経済にもたらす効果を今後 10 年間で 13 兆ドルになると予測している。この中で AI は、既に自動運転、医薬品開発期間の短縮、ワークフローの機敏性の向上など、さまざまな分野のタスクに取り入れられてきたとある。

AI の進化

AI の進化には、第二次世界大戦中にナチスの暗号を初めて解読したマシンの考案者である、アラン・チューリング氏が大きく貢献した。戦時中、彼は英国政府の暗号解読者として、ドイツの暗号機 Enigma の解読を試みていた。

チューリングは、暗号解読センターの同僚と協力して、Bombe と呼ばれるマシンを開発した。このマシンは傍受したドイツの通信をスキャンし、1,590 億通りある暗号化スキームを解読することができた。

戦後彼は、AI の定義として、「特定の条件下で人間の反応を模倣できる場合、そのコンピューターには AI 機能があると言える」と示唆している。そして、機械が人間のように考えられるかを判定する「チューリング テスト」を開発し、機械に知的な振る舞いをさせようとする彼の試みが AI の基礎となった。

 

今日のインテリジェント オートメーション

AI の進化により RPA にコグニティブ機能が搭載され、通常のルールに基づいて自動化できる業務の範囲が広がった結果、タスク全体のパフォーマンスが向上した。(英語資料) によると AI は、カスタマー サービス、銀行ローン、医薬品研究などにおいて自動化を実装するうえで、経営幹部が考える優先事項のトップ 3 に入るという。

しかしインテリジェント オートメーションの真の力は、従来の業務プロセスを根本的に変えるという点にある。テクノロジー、業務プロセス、人材を有機的に組み合わせることで、成果の可能性が大きく変わる。こうしたことから、RPA と AI の組み合わせは、非常に複雑なビジネス タスクを自動化するのに最適な手段だと言える。

 

AI が企業にもたらす 8 つのメリット

  1. コンピューター ビジョン: カメラから得た情報とストレージに保管されている情報を活用して、認識、特定、説明、分類などを行い、正確に分析する。
  2. 顔認識: 画像内の顔を正確に検出して人物認識、感情認識、画像のグループ化を行う。
  3. 機械学習: ソフトウェア Bot が自己学習したり、データ分析に基づく結果と分類を予測するためのトレーニングを担う。
  4. 音声のテキスト変換、読み上げ、翻訳: 音声からテキストへの変換、またはある言語から別の言語への翻訳が容易にできる。話し手の認識や検証にも役立つ。
  5. 自然言語: 自然言語処理用のアプリケーションを介して感情を評価することで、顧客に効果的な対応を行う。
  6. テキスト分析: 重要な情報の抽出、名前のあるモノの認識、感情分析を行う。
  7. 異常検出: モバイルアプリを介して RPA 運用のダッシュボードからさまざまな情報を表示する。
  8. インスタント パーソナライザー: 不快なコンテンツや望ましくない画像を検出してフィルタリングする。また、ユーザーの好みを学習して、個人の好みに合わせた豊かな体験を提供する。

 

自動化統合を簡単に

インテリジェント オートメーション導入の計画段階では、AI のメリットが得られる可能性がある分野を特定すると、その後の作業を効率的に行える。現在のワークフローにスムーズに自動化プログラムを組み込みながら、他のフローに支障をきたさないようにする方法を検討することが必要だ。

計画段階の初期から従業員に情報を提供し、自動化によって仕事がなくなるのではなく、仕事の効率が上がる取り組みであることを理解してもらうことも必要だ。

また、専任の RPA 推進チームを設立して持続的な運用を目指す。このチームは社内で自動化のプロセスを特定し、リスクや問題がないかを検討する。そして、これらのプロセスを自動化するための業務改善も重要だ。日常的なタスクを自動化することで、従業員は本来の業務や、人にしかできない仕事を、より多くこなせるようになる。

 

未来を築く新しいアプローチ

AI は、計画、学習、推察、問題解決、認知など、人間の知能を必要とするタスクに活用できる。そして Bot に AI を組み合わせれば、膨大な量のデータを処理し、複雑なワークフローを簡素化し、学習し、そしてエラーなく運用できる。

インテリジェント オートメーションの潜在能力が最大限に発揮されると、人間の仕事は機械に取られるのではなく、機械の助けを得て効率が上がる。そして AI と RPA を組み合わせて利用することで、情報の収集、分析、分類、保存、伝達、連携を高度に行うことができる。これを経営に利用することで、最新の情報に基づいて意思決定を行ったり、さまざまなシステムを統合して事業継続を実現する運用体制を構築できるようになるだろう。

※1「Harvard Business Review」https://hbr.org/2019/07/building-the-ai-powered-organization
※2アクセンチュアの調査(英語資料)
https://www.accenture.com/_acnmedia/PDF-82/Accenture-intelligent-payer-survivor-guide.pdf

記事提供:オートメーション・エニウェア・ジャパン株式会社