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コグニティブ オートメーションとは

2020/08/19 コラム



RPA が世界中の企業に変革を起こしているが、従来の RPA を拡張し、RPA だけでは成し遂げられなかったことを可能にする AI について触れてみたい。 近年、オートメーション・エニウェアを含む RPA ソフトウェア ベンダーの間では、インテリジェント ソフトウェア Bot を、AI ベースのソリューションではなく、「コグニティブ コンピューティング理論を中心に構築された製品」と定義している。 しかしこれでは分かりにくい。ここではコグニティブ オートメーションの役割について、疑問を解き明かしていきたい。

コグニティブ オートメーションの定義

まず、Deloitte社※1では、コグニティブ オートメーションを「人の行動を模倣する AI 技術の一部」と定義している。 「音声認識や自然言語処理などのコグニティブ技術および RPA は、かつて人間が行っていた知覚や判断力に基づく作業を自動化する」 さらに IBM は、その定義に「コグニティブ コンピューティングはその用途において AI と異なる」という定義を追加※2している。 「AIシステムでは、システムが分析に基づいて取るべき行動を医師に伝えるが、コグニティブ コンピューティングでは、システムが医師の判断を支援する情報を提供する」 これら 2 つの定義を組み合わせると、コグニティブ オートメーションは、人間の脳の仕組みを模倣する特定の AI 手法を用いて、人間の意思決定や作業の遂行、目標達成を支援する AI の一部分であると言える。より具体的に言うと、特定のビジネス プロセスの自動化に適用される AI 手法ということになるだろう。 コグニティブ オートメーション ソリューションは、機械学習や深層学習といったその他の AI とは異なり、人間の思考を再現する。つまり、自然言語処理や画像処理、パターン認識、文脈分析の技術を駆使することで、より広い直感や知覚、判断を実現する。

急速に拡大しているコグニティブ 市場

コグニティブ オートメーションはいま、その利用が急速に拡大している。IDC 社の調査によると、2017 年の AI カテゴリーの最大支出分野はコグニティブ アプリケーションで、これには自動的に学習、発見、推奨、予測するプロセスを自動化するアプリケーションが含まれている。コグニティブ ソフトウェア プラットフォーム全体への投資額は 2018 年で 25 億ドル近くにのぼるほか、コグニティブ関連の IT およびビジネスサービスへの支出額は 35 億ドル超、また、5 年間の年間平均成長率(CAGR)は 70% 近くになると予測されている。 IDC社の別の調査によると、コグニティブ アプリケーションは2019 年に市場を最も牽引し、中でも「品質管理の調査システム」、「診断・治療システム」、「自動顧客サービス エージェント」、「自動脅威インテリジェンス・防御システム」、「不正行為の分析・調査」の5分野が、コグニティブ関連支出の半分近くを占めた。

非構造データから関係性を構築

コグニティブ オートメーションについて別の角度から考えてみよう。コグニティブ オートメーションは、関連付けによって一部だけでも学習し、取得した非構造データによって関係性を構築して、インデックスやタグ、注釈、その他のメタ データを作成する。そして、請求書や発注番号、発送先、資産、負債など特定のビジネス プロセスに関する項目の類似点を特定する。 一般的に、コグニティブ オートメーションは下記のような質問をベースに関係性を構築する。

  • 前に見たことがあるか。
  • 同様の事象では何が行われたか。
  • 前に見たものと関連しているか。
  • この関連性の強みとは。
  • 誰/何が関与しているか。

 

コグニティブ オートメーションのメリット

コグニティブ オートメーションには、他の AI に優るメリットが数多くある。そのひとつに、特定のビジネス プロセスを自動化するよう事前にトレーニングされているため、より少ないデータで稼働でき、データ サイエンティストや IT 部門のサポートなく、複雑なモデルを構築できるという点が挙げられる。また、ビジネス ユーザー向けに設計されているので、わずか数週間で運用できることも特長だ。 そして最も魅力的なのは、データの追加が多いほど、より多くの関連付けを実行できる点だ。これにより、コグニティブ オートメーション システムは人が見ていなくても学習を継続し、入力される新しい情報に、絶えず適応し続けることができるというわけだ。

 

※1 Deloitte社 https://www2.deloitte.com/insights/us/en/focus/signals-for-strategists/cognitive-enterprise-robotic-process-automation.html

※2 定義 https://www.vdcresearch.com/News-events/iot-blog/IBM-Watson-Answers-Question-Artificial-Intelligence.html

記事提供:オートメーション・エニウェア・ジャパン株式会社