イベント概要
今回のミートアップは、オートメーション・エニウェアによる開発者向けミートアップの2回目となります。
Automation Anywhere Developer Meetup Vol. 2(オンライン)
https://aaj.connpass.com/event/172967/
1.Automation Anywhereがどんなものか知りたい方(会社として、個人としてどちらでもOK)
2.Automation Anywhere/RPA/Bot開発・運用に興味ある方
これらの方を対象に、Automation Anywhereの開発・運用をより積極的に行っていただくための情報共有や交流の場として、初回を昨年12月に開催しました。
初回は抽選倍率3倍超の高倍率イベントとなりました。レポートはこちらをご覧ください。
https://rpa-bank.com/column/27124/
実は2回目を今年の2月に予定していたのですが、新型コロナウイルスの感染拡大により、残念ながら延期に。そこで開催方法を変更し、今回は完全オンラインでの開催となりました。 テーマは、「~<オンライン開催>withコロナのいま考える、落ちないBotの作り方~」ということで、当初予定していた「落ちないBotの作り方」を現在の状況に合わせてバージョンアップした内容になりました。
イントロダクション
まずは、本日の司会を務めるオートメーション・エニウェア プロフェッショナル・サービスの外内 梢より、ご挨拶と本日の進め方についてのご案内。そして乾杯!
そして本日のアジェンダはこちら。 オートメーション・エニウェア社員による最新情報のほか、後半はユーザーさんによる事例セッションも予定し、盛りだくさんの内容になっています。
A2019製品アップデート
オートメーション・エニウェアのセールス・エンジニア Sandeep RanaよりA2019の最近のアップデートのご紹介です。
今月リリースされたばかりの最新版A2019.12では、以下のような機能追加が行われました。
- ボット間のアクションコピー
- WLM の機能強化
- Git 統合
- パッケージのプリロード
- Windows サーバー OS のサポート – シングル ユーザー
- トリガー機能拡充
- インタラクティブフォームの機能強化
- セキュアレコーディング
- Discovery Bot 1 ベータ
- 移行機能の機能強化
- ビルトインのクラウドメールサーバー
- Bot Insightの機能強化
詳細はとてもこちらではお伝えしきれいないので、ぜひ実際の資料でご確認ください。
A2019製品アップデートの資料はこちら: https://automationanywhere.app.box.com/s/8nadse00lty7z43owtwqxt0a7okz8elu
A2019共通部品開発方法 パッケージとDLLとMetaBotの開発
続いて、オートメーション・エニウェア ソリューション・アーキテクトのIvo Bartecekより、A2019で共通部品を開発する方法についてのセッションです。
A2019では多くの開発者向けの機能が用意されており、パッケージやDLLコマンドが利用可能です。 v11のMetaBotも将来的には利用可能になる予定です。
今回のミートアップのために準備したHelloWorldのDLLを使って、どのようにA2019上でDLLを呼び出すかについて説明を行いました。 また、A2019ではSDKも用意され、SDKを使って開発したオリジナルパッケージをA2019の開発画面にアクション(Botコマンド)として追加することができます。
A2019の共通部品開発についてのセッション資料はこちら: https://automationanywhere.app.box.com/s/cowdu6uf607x1z1k2qqdb556gl7dsih7
在宅勤務対応におけるヘルスチェックBot紹介
オートメーション・エニウェアからのセッションの最後は、セールス・エンジニアの広瀬 雄治より、オートメーション・エニウェア社内でも実際に使われている社員のヘルスチェックBotのご紹介です。
在宅勤務で社員ひとりひとりの状況把握が難しい現状において、社員の毎日の健康チェックを人事担当の方が一人一人に確認するのはとても大変ですよね。
このヘルスチェックBotは、社員の毎日の健康状態を尋ねる入力フォーム(MicrosoftのFormsを利用)を、毎日定時に社員に自動的にメールを送り、自動的に集計してくれるものです。 これにより、新型コロナウイルスの影響が拡大し、社員が在宅勤務を余儀なくされている状況においても、人事担当者の手を煩わせることなく社員の健康状態を把握することができます。
在宅勤務対応におけるヘルスチェックBot紹介セッションの資料はこちら: https://automationanywhere.app.box.com/s/bvj4ejxwm153gkwnongvtxjdtzxvfyb2
これまでの3つのオートメーション・エニウェアによるセッションのQ&Aはこちら: https://apeople.automationanywhere.com/s/feed/0D52t000006SePnCAK?language=en_US
Bot安定稼働 ver2 by 日立ソリューションズ 田中 遼さん
後半はユーザーさんによるセッションです。まずはじめは、日立ソリューションズの田中 遼さんによる、Botを安定稼働させるためのノウハウと事例の共有です。
田中さんは、2019年Automation Anywhere Bot GamesBotGenius部門優勝という実績の持ち主。
現在テレワーク中のため、 毎日の勤務場所と体調の報告をMicrosoft teams/Power AutomateとAutomation Anywhereを連携させて実施しているとのこと。 日々Botの開発・運用を行う中で得たノウハウを惜しげもなく披露してくださいました。
・Bot実行環境の差異を排除するために、仮想化環境を利用し、パラメータシートでの管理やマスター環境のコピーで対応
・Bot本体については、Botの部品化やMetaBotの活用、本番稼働前レビューや開発ルールにより品質を保つ
・外的要因については、連携するシステム管理、画面や変わってもいいようにAPI連携で対応する
などの工夫点を詳しくお話しくださいました。
そして、なんと田中さんが執筆されたAutomation Anywhereのガイド本が6月2日に発売されるとのこと!
内容は、v11を中心に、A2019についても触れられているそうです。
Automation AnywhereでBot開発・運用を行っている方は、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。Amazonなどで販売中です。
https://www.amazon.co.jp/dp/4800712637/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_33F2EbWC28QM6
田中さんのセッションの資料はこちら https://automationanywhere.app.box.com/s/v6zmkujzdrulsggicw13rvkpzrcujgms
ユーザー部門と考える、落ちないBotのつくりかた by フジテック 山本幸志さん
続いては、フジテックの山本幸志さんがご登壇。 エレベーターやエスカレーターなどの昇降機のメーカーであるフジテックでは、単純作業・定型作業から社員を解放し、より高度でやりがいのある仕事にシフトするため、RPAの導入を決定したそうです
業務は多岐にわたり、顧客の要望に応じた個別対応も多く、定型作業は多くはないとのこと。 そして、Botの開発をユーザー部門が主体となって行い、運用をシステム部門で行うという体制をとっているそうです。
まだ昨年Automation Anywhereを導入したばかりだというフジテックでは、コミュニティであるA-peopleや、ユーザーで運営されているslackも活用しながら、日々の開発・運用の課題を解決しているそう。 ※こちら、よろしければぜひご参加ください!
A-People 日本語グループ : https://apeople.automationanywhere.com/s/group/0F96F000000l0vwSAA/japanese-group-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97
Slack (Automation Anywhere User Community) : https://scrapbox.io/AutomationAnywhere/AAUserCommunity_Slack
そして、フジテックにおける「落ちないBotのつくりかた」として、以下の工夫を説明してくださいました。
・一番よく見る実行時のエラー「実行しようとしたらオブジェクトがなかった」への対応: →Waitで余裕を持たせる、Object Cloningで取得できない場合は、keyStroke、ブラウザはゲストモードで など
・エラーハンドリング専用Botで次の動きに影響を与えないようにするために: →開いているウィンドウは基本的にすべて閉じる、アプリのログアウト、ファイルサーバーの認証情報クリア など
最後は、「みなさん、開発とか運用とか、色々と大変だと思いますが、ユーザー同士で助け合って、楽しいRPAライフを送りましょう!」と勇気の出るメッセージで締めくくっていただきました。
山本さんのセッション資料はこちら: https://www.slideshare.net/ssuserb4da67/automation-anywhere-developer-meetup-vol2-online-234543592
「こんなBotつくったよ」コーナー:AutomationAnywhereの最新版A2019を用いて感情分析を行ってみた by 株式会社ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング 成瀬 雅祥 さん
事例セッションの最後は、株式会社ビッグツリーテクノロジー&コンサルティングでRPAのコンサルタントをされている成瀬 雅祥 さん。 なんと、今日の登壇者3人は全員が千葉県出身だということが自己紹介で判明しました(笑)
今回は、PythonがA2019で使えるようになったことを受け、A2019 Community Editionで感情分析を行う方法について、実際のデモやソースコードも含めてご紹介いただきました。
感情分析とは、書かれた文章に含まれる単語から「ポジティブ」「中立」「ネガティブ」を判断すること。 アンケート調査結果の自由記入欄や、コールセンターの対応記録などから数値化することで、改善やニーズの把握に活かすなど局面での活用が見込まれています。
実際に太宰治の『人間失格』を題材に感情分析を行ってみたところ、
・ポジティブWordは133個
・ネガティブWordは135個
で「ややネガティブ」という結果になったとのこと。
「実際に文書を読むとポジティブな単語が続いたあとに、そうではないという否定の発言につながる部分があり、単純に単語を拾うだけでは、ポジティブな文書として解析される点が多いことに気づきました」と解説されています。
成瀬さんの感情分析Botについては、こちらの記事で詳しく説明されています。
https://rpa.bigtreetc.com/column/ainpl5/
また、A2019を実際に操作してみて気づいた点や、ご要望のフィードバックもいただきました。 こういったフィードバックをいただけるのはベンダーとしては大変ありがたいことです。プロダクトチームにフィードバックさせていただきました。
成瀬さんのセッションの資料はこちら: https://drive.google.com/file/d/15Gwxys1WAnSJ1S9ai-ot6KvzU7-daIra/view?usp=sharing
クロージング
事例セッションのあとは、外内からの終了のご挨拶に続いて、登壇者への質問、プチ懇親会タイムと続きます。 今回はオフラインと違い、実際に顔を合わせての交流ができない分、気持ちだけでも交流ができれば・・・と思い、こういった場を設けさせていただきました。 たくさんのご質問をいただき、懇親会にも数十人の方が残ってくださいました。
オンラインでの開催となったAutomation Anywhere Developer Meetup vol.2でしたが、参加者の方の熱量のおかげで大変充実した会となりました。 オンラインということで人数制限がないため、たくさんの方にご参加いただくことができ、皆さんとこの場を共有できたのがとても嬉しく思いました。 ご参加いただいた皆様、本当にどうもありがとうございました!またお会いしましょう。
リソースのご案内
最後に、セッションの資料やミートアップでご紹介した情報をまとめておきます。 ぜひご活用ください。
各セッションの資料
https://aaj.connpass.com/event/172967/presentation/
Automation Anywhere社員によるセッションについてのQ&Aまとめ
https://apeople.automationanywhere.com/s/feed/0D52t000006SePnCAK?language=en_US
COVID-19 Botathon
6/3締切でしたが、早速受賞者が発表されていました!
https://aai-covid19-botathon.devpost.com/submissions
AA User Community Slack(どなたでも参加OK!)
https://scrapbox.io/AutomationAnywhere/AAUserCommunity_Slack
Automation Anywhere Developer Meetup vol.2 Tweetまとめ
https://togetter.com/li/1518833
RPA BANKさんによる本イベントのレポート記事
https://rpa-bank.com/column/31863/