お話をおうかがいした方:(向かって左から) 事務局 総務課 仲山みずほ様、事務局 総務課 主任 海藤美樹様、事務局 次長 鬼越勇人様、事務局 総務課長 小池一幸様
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福島医療専門学校を中心に様々な事業を展開している学校法人福寿会では、RPAは経理・会計と親和性が高いと考え、導入検討を重ねていました。
しかし、自分たちでロボットを開発するのはハードルが高いからと、導入を諦めていました。
そんな中、顧問の社会保険労務士会社からASIMOV ROBOTICSを紹介され、ロボットの開発から保守・管理まで一手に引き受けてもらいAutomation AnywhereのRPAを導入し、大幅な業務改革を実現しました。
RPAへの期待は高かったが、ロボット開発が高いハードルに
福寿会を支える事務局は、学校および収益事業における会計業務、給与計算、学費管理、学生支援機構奨学金、人事、施設管理、教職員出張などの立替経費の精算など様々な業務を行っています。
事務局では、RPAは経理・会計業務と親和性が高いと考え、各種セミナーを受講し、RPAは自分たちの業務を助けてくれる有効なツールであると期待をふくらませました。
しかし、自分たちでロボットを開発しなければならないことも分かり、「ハードルが高い」という結論に至りました。
「RPAはロボットを簡単に作れると説明されていましたが、それでも、スタッフにとっては、日常的に忙しい日々を過ごす中で、新たにRPAの開発に時間を捻出するのは現実的に難しく、導入を諦めていました」(事務局 総務課 総務課長 鬼越勇人氏)
会計業務に精通しロボット開発も頼めるパートナーとの出会い
そんなとき、顧問社会保険労務士であるベストファームグループに業務の棚卸をしてもらっていたところ、
「RPA化するのに適した業務が多いので、あらためてRPAの導入を検討してはどうか」というアドバイスを受けました。
「これまでのRPA検討の事情を話したところ、ロボット開発までお願いできる業者をご紹介できるということで、再度導入を検討することになりました。
RPA化する業務の特性上、経理や会計業務に精通していることを希望したところ、CEOが公認会計士であるASIMOV ROBOTICS(以下、ASIMOV)を紹介いただきました」(事務局 総務課 主任 海藤美樹氏)
ミスの許されない財務関連業務を「Automation Anywhere」で自動化
事務局とASIMOVでは協議のうえ、会計システムへの仕訳データ入力、給与システムへの給与データ入力をRPAツールの「Automation Anywhere」で自動化することを決定しました。
これらの業務はほとんどが繰り返しの業務ですが、財務に関わる業務なのでミスが許されず、経理業務の中でも最も負担になっていたものです。
ロボットの開発は、福島にある福寿会と東京に拠点を置くASIMOVとでリモートで進めるケースも頻繁にありました。
現地で開発するのと比較しても特に問題や不便さは感じず、テレビ会議やチャットツールを利用することで、タイムリーに情報共有ができました。
こうしたやり取りの際もASIMOVは素早く対応し、業務運用面でも親身になって様々なアドバイスをしてくれたと事務局では高く評価しています。
RPA専用PCでASIMOVとのWEB会議
約50時間/月が3分の1以下に短縮、業務全体の効率化のきっかけに
Automation Anywhereの導入により、月に約50時間に費やしていた業務が約15時間に短縮されました。
RPAの導入をきっかけとして、業務や帳票の見直しなどができ、全体の効率化が大きく進みました 。
「ASIMOVには開発を進める過程で、我々の細かいニーズにも柔軟に対応してもらえました。
ロボットの開発途中の仕様変更はもちろん、これまで使用していたエクセルファイルを間違いが起こりにくいように改良するなどして、ミスを減らすこともできました」(事務局 総務課長 小池一幸氏)
RPA導入が単なる個々の業務の「自動化」だけではなく、「業務全体の効率化」のきっかけにできたと事務局では評価しています。
会計・経理業務以外の分野でもRPA化を進める
事務局では、会計・経理業務で効率化できる部分においては、さらにRPA化を進めていき、その後、学生の管理・運営にも導入を進めていきたいとしています。
「本校では、まだ様々なところでアナログな部分が残っています。より費用対効果を出せるデジタル化および、RPA導入を進めていこうと考えています」(鬼越勇人氏)
現在事務局では、ASIMOVと月に1回のミーティングを利用して随時RPAの適応業務を洗い出しています。
こうした積み重ねによって、業務の自動化と効率化をさらに進めていく計画です。