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クレジット業界最大手の株式会社クレディセゾンのグループ会社、ジェーピーエヌ債権回収株式会社でRPA導入。約半世紀にわたり築いた債権管理回収業務で月間780時間以上の削減を実現

2023/01/24 トピックス, 導入事例



ジェーピーエヌ債権回収株式会社様について

クレジット業界最大手の株式会社クレディセゾン(東証プライム上場)のグループ会社として、約半世紀にわたり築いた債権管理回収のノウハウを反映した、延滞債権の管理回収業務と付随するサポート業務を幅広く行っています。「債権管理回収業に関する特別処置法(通称:サービサー法)」に基づき、法務大臣の許可を得て債権回収過程の適正な運営を遂行するとともに、お客様の満足度向上と業務効率化を行い業績を上げています。

RPAの導入と選定

どこの会社もそうですけど大なり小なりルーチンワークがあって定型的な業務をやっていますよね。一個のシステムで完結する業務は問題ないのですが、AというシステムのデータをインプットにしてBというシステムに連携する業務などは、RPAの活用がぴったりあてはまると思いました。

経営統括部 システム企画課
担当部長 松岡 裕人氏(左)
経営統括部 経営企画課
内藤 伸子氏(右)

最初は対象業務のリサーチから始め、単純な業務、かつ、件数が多く時間がかかっている業務から導入することにしました。製品選定については、何種類かRPA製品を比較しましたが、当社の制約として個人情報の取り扱いが多くありセキュリティの観点からクラウド型サービスは対象外としました。

そのため、外部とつながらないスタンドアローン型か、もしくはクライアントサーバ型からの選択となりますが、導入後は幅広くRPAを使いこなしたい思いから、クライアントサーバ型を採用することに決定。要件を満たしているAutomation Anywhereの採用に至りました。

対象業務について

銀行のWebサイトから入金データをダウンロードし社内システムに連携して、社内システムでの処理結果を基に加工を行い、所定の場所に格納するロボット。

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導入前:ロボット導入前は、3か所のセンターで計6人の従業員が毎日1.5時間ほど作業を行いデータを作成。

導入後:ロボットが作業を実施。社員が朝出社した時にはデータ作成が完成している。月当たり約180時間の作業削減。実現。

各センターに所属する約150人の調査員が日々WEBシステムに報告書を登録。その情報をお客様毎(数十か所)に異なるフォーマットに変換し毎朝プリンターで印刷。

 

導入前:センターの社員が10人くらいで午前中半日かけてWEBシステムから報告書をダウンロードしてお客様毎にフォーマットを変更してから印刷。

導入後:ロボットが作業を実施。社員が朝出社した時にはプリンターにお客様毎に変換された報告書が印刷されています。月当たり約600時間の作業削減の実現。

 

上記2システムは現場で活用していただいていますが、3つ目は、自部門の業務効率化という事でロボットを作成しました。

毎月の月次報告用の数値データを集計をするときにボタンを一個押すだけで、各拠点の数値データを集めてきて1個のファイルにまとめるロボットを作成しました。

以前は、2営業日かかっていた作業をロボットにやらせることで約10分になりました。今まではデータを集めて転記するのが大変だったのですが、ロボットだと切ったり貼ったりと言った作業がとても速くできるので助かっています。

社内への展開

RPAでロボットを作っているという事を周知することがなかなかできていないのですが、現場からは、「こんな業務のロボットを作ることができませんか」と言う相談をいただいたりします。

実際にロボットを作るときには現場に行って細かく作業内容をヒヤリングする必要があります。ヒヤリング結果をもとに現行業務フローを作るのですが、その際にこのプロセスは必要ないんじゃないかとか、違うやり方もあるのではないかという気づきがあります。結果的にロボットの作成ができなかったとしても、業務の見直しをすることで運用の見直しができるメリットも感じています。

導入サポート支援に関して

導入支援は株式会社デジタルワークフォースに支援いただいています。

株式会社デジタルワークフォースにサポートしていただいて、たいへん助かっています。自分自身では試行錯誤しながらロボットの作成方法を新しく一から覚えていく感じで作っていました。

自分の中ではこういう使い方があるなと思いながら使っていたのですが、もっと便利で簡単な実現方法の提案をしてもらったり、ちょっとしたコツみたいなところを教えていただいたりという事で非常に助かりました。一番良かったのは、エンジニアの方たちとコードレビューを行うことで、自分では気づけなかったところに気づけたのは有意義でした。

このようなサポートをしていただき、自分の中でも知識が得られたと感じました。

今後の目標

まだ一部の部署にしか展開できていないので、今後は全社に横展開していきたいと思っています。まだまだ全社に周知ができていませんし、社員の方々も、「こんな業務でもロボット化できるのかな」という思いもあるみたいです。

皆さん本来の業務が忙しいというのもあるので、それを「ロボットに置き換えませんか?」という事を、今後とも積極的にアナウンスしていきたいと思っています。

事例制作協力:株式会社デジタルワークフォース