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RPAで突発業務をやっつける!新型コロナ禍での活用事例

2020/05/22 コラム



 コロナウイルス感染症が拡大する中で、組織や企業は例年ではありえないようなさまざまな突発業務をこなす必要が出てきている。たとえば、ある組織では新型コロナウイルス感染者数の集計と公開に追われることになった。加えて多くのサイトで公開されている情報を都度集めて加工、グラフにする業務に追われた。別の企業では、物流の遅れによる納期変更で伝票情報をオンラインで書き換える業務に追われた。また、新型コロナウイルスに関連する膨大な申請が来ることになり、その処理業務が突発的に増えた、など。

 このような場合、すぐに増員もできないため多くの組織では既存の従業員で夜遅くまで残業をして対応する羽目になっている。しかし、それでも終わらないほどの大量の業務が発生することもある。しかし、期限は決まっていて、そこまでに完了しないといけないのである。人間だけではお手上げだ。パソコンを使って自動化もしたいが、ちゃんとシステムを組むには業者を呼んで一から設計しないといけないので何カ月もかかる。

 このような状況を解決できるのがRPAである。今話題になっている典型的な業務が政府による10万円の特別定額給付金の申請業務だろう。電子申請も方法としてあるものの、申請された情報を一度紙に印刷して人が目検で情報をダブルチェックするという業務を行っており、1日に100件ほどしか処理できず、全員の給付まで何年もかかってしまう計算となるという。幸い、RPAベンダー各社からの支援が広がりつつあり、静岡県三島市など業務削減が見えてきた自治体も出てきている。

 また、他にもRPAベンダー各社が新型コロナ禍における様々なRPA活用事例や支援策を公開し始めている。新型コロナポータルサイトへ掲載するための他のサイトからの情報収集の自動化 (中国マカオなど)、航空会社での航空券の払い戻し申請処理の自動化 (スカンジナビア航空など)、ローンの返済期限変更の自動化 (エクアドルの銀行など)、事業者からの補償申請の自動化、従業員の毎日の健康チェックフォームの自動化、納品日遅れによる伝票処理変更の自動化 (コニカミノルタジャパンなど)、新型コロナ症例フォームの紙からデジタル情報への読み取り作業自動化 (英国国民保健サービス(NHS)など)など、あらゆる業種で発生している新型コロナによる突発作業の自動化を、ものの数日で実装して実行に移している例が多い。これらの事例から見えてくるのは、リソース確保や事前の計画ができていない中での短期間でのアジャイルな実装を解決するのにRPAは向いているといえるだろう。

 今後もまだまだ新型コロナウイルスの感染拡大や、緊急事態宣言解除後の第二波、第三波の警戒に予断を許さないが、小休止の間にRPAを組織内で導入する体制を整えておくことで、急に発生する突発作業にも耐えられる事業継続体制を作るのに役立つだろう。